『LESS』

『LESS』レス アンドリュー・ショーン・グリア 上岡 伸雄訳 早川書房

ピュリッツァ―賞受賞の風刺コメディ小説! J・アーヴィング、D・エガース絶賛!!

「50間近のゲイの小説家、アーサー・レスのもとに元恋人から結婚式の招待状が届いた。レスは結婚式を断る口実に、世界中の文学イベントの招待を受けることに。だが、イベントはどれも何だか変なものばかり、彼はいつも空回り……。作者自身が投影されたメタ小説」 早川書房WEBサイトより

これは間違いなく恋愛小説で、それも純愛小説だ。
「50間近のゲイ」って紹介…いる?
そんなことは、わざわざ書かなくてよくない?
こんなこと気にしている方が、おかしいのかな…
でも、年が近いので共感することも多かったし、純愛にキュンときた。

男だって女だって、いくつになったって、元恋人から結婚式の招待状なんてもらったら、酷く動揺するよね。

断る理由を作るために、世界中飛び回ることになるのも、滑稽で愛おしい。

無理やり作った用事って、しっくりこないものです。

それでも、多くの殻を破り、新たなことに挑戦できたことも、これも恋の力と言える。(正しくは失恋の力と言うのかも)

アーサー・レスは歳を取った最初の同性愛者である。少なくとも、自分ではときどきそのように感じるー いまの裸体を見られるのは何とも恐ろしい。お腹のあたりまでピンク色で、頭が灰色。鉛筆用とインク用が合体した消しゴムのようだ。

描写が生なしくって、若い子の恋愛じゃなくって、爽やかさにかけるけど…
見た目がどうであれ、きゅんとくる恋バナです。

元恋人の結婚式を断る理由にしては、壮大な計画を立てたものだなと思うほど、世界中を回る。
メキシコ→イタリア→ドイツ→フランス→モロッコ→インド→京都


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